知っ得情報≪円満相続≫
和夫さんが53歳で急逝しました。彼は長男で妻と母が遺されました。夫婦に子供はなく、父も既に他界しています。財産と言うほどのものは無かったので、母との話し合いで妻の朋子さんに遺産の全部を相続させることにしていました。
母には他に娘が2人いますが、他家に嫁いでおり実家にはあまり顔を出しません。朋子さんは義母と仲が良く、夫亡き家に義母と住み続けることになりました。 10年後義母も病を得て帰らぬ人になりました。葬儀が終わり1週間ほどたつと遺産分割の話が持ち上がりました。
義母と同居し世話をしてきた朋子さんは何も相続できないことをその時知りました。義母名義の家と土地は売却し代金を娘2人で分けることになったのです。60歳を過ぎた彼女は思い出の詰まった住み慣れた家を出て行くことになりました。
母は朋子さんに感謝し、報いるため遺言を書きたいと思いましたが、あれこれ思案しているうちに死を迎えてしまいました。自分で書くのが難しければ信頼できる知人や専門家に依頼すればよかったですね。
子供のない嫁に家を遺贈することには心情的に難しい面があります。居住中の家、土地以外に財産が無ければなおさらです。信頼できる第三者の意見、要相談のケースです。推定相続人の娘2人を納得させる文言もこの場合には欠かせません。
行政書士 森満夫