知っ得情報 ≪相続あれこれ≫
Aさんが亡くなられたご主人の遺産相続のことで悩んでいました。相続人はAさんと嫁いだ娘さんの3人、遺産は預貯金と株券でした。(自宅は5年前にAさん単独名義に変更)遺言はないので法定相続をすることに決まりました。 ところが、2カ月ほど経ってから2人の娘さんが、昔父から出してもらった学費や結婚式費用をめぐって口論となり、相続分についてもめているというのです。
「小さい時から仲が良かった2人が手続きを進めてくれるからと安心していたのに相続で争うなんて」とAさんは涙ぐんでいました。
皆さんが読まれる相続の本には「法定相続と異なる相続をするときは遺言が必要」と書いてあると思いますが、私は「法定相続」と考えている方もその旨の遺言を作られたらよいと思います。
これは「車内では携帯電話の利用をご遠慮ください」というアナウンスに似ています。多くの人が常識・マナーとして心得ているのにお構いなしに車内で電話している人と相続分でもめる人の姿はどことなく似ているように思います。
権利や自分勝手な考えを主張して義務を果たさない、マナーを守らない人が増えている。これは社会全体の深刻な問題です。そもそも「遺産」とは何なのか、その本質を正しく認識していればいたずらに相続が争族になることはないと思うのですが。
行政書士 えがしら節子