夏を迎えました。7月末日には、平成14年度決算を行ます。LECは設立から2年7カ月になりました。また「LECうらわ」開設からは1年7カ月になります。遅々とした歩みではありますが確実に前へ前へと進んでいます。

LECでは葬儀を引き受けています

 今年に入り会員のご家族の葬儀など、月に1回のペースで施行のサポートをさせていただいています。

 私たちの葬儀に対する姿勢はあくまで故人の遺志を尊重しながら「葬儀を出す人」の立場で、葬儀の形や費用の多寡にかかわらず、寄り添ってご希望や想いを実現できるようサポートすることです。また、葬儀をしない選択をされる方にも、心を込めて葬送が行われるよう手をお貸しいたします。

 少子高齢化時代を迎え、いま葬送界は様々に変化しつつあります。それでもまだ葬儀の多くはいわゆる仏葬です。

 葬儀の形骸化が問題だといわれていますが、まだまだ葬儀は業者先導で行われることが多いように思います。葬儀を出す人が葬儀のあり方や、葬儀にかかる費用の中身を知る機会をなかなかもち得ないので、いざというときにそれらが適正であるかないかの判断をすることが難しい。そこで業者任せの葬儀をしてしまうことになるのだと思います。 

いつでもご相談に応じます

 LECでは会員サービスとして種々の相談を受けています。
 葬儀はとかく費用がかさむものとされています。何もしない選択をしてもある程度のお金はかかります。しかし葬儀をしても多額な費用をかけない方法もあります。社会的な立場があるときや関係者が多いような場合には式の規模が大きくなったり、費用がかかる場合もありますがこれとても不必要な費用を省くことが出来ます。

 いずれにしても前もって見積もりを取り、比較検討をすることをおすすめします。
 LECでは、会員が集めた見積もりを比較検討されるときにもサポートいたします。

ムスカリ−観賞用植物 ムスカリ
イラクのシャニダール洞窟で発掘されたネアンデルタールの周囲の土壌資料から多量の花粉が見つかった、同種の植物。
墓に入るまで人生の続きです

 墓についてもいろいろな問題がでてきています。個々に抱えている問題も一緒に考えていきましょう。
 LECでは来年度、自然と共生する墓、自然の保全を伴い孫子の時代に自然を遺産として残せる「彩のくに風と緑の樹木葬」を会員のみなさまと共に推進したいと思います。大勢の賛同者を募りましょう。

 生があれば死は100パーセントです。
 「備えあれば憂いなし」。自分のことは自分で考えて、しっかり準備すれば、後は悠々人生を愉もうかという気持ちになること請け合いです。



LECでサポートした葬儀からやはり慣わしに流れがちな葬儀
自分が興した会社の作業服を着て

 今年1月に行ったLECの模擬葬は、参加者の多く共感を得ることができました。
その後御尊父が病気加療中のLEC会員の長男から、模擬葬にならって同じような形の葬儀をとの希望が出されました。本人からは周到な企画書の提出もありました。が、さて実際に葬儀を出すことになったとき、喪主になられる母上の考えとの間を埋めるのは難しかったのです。

 これまでにいくつもの葬儀を体験しておられる母上には、葬儀はこのようなものという想いがおありでした。長男の提案についての理解はありましたが葬儀を実際に施行する段階になると、これまでの葬儀を越えることはなかなか出来ないものです。葬儀は従来のように仏葬で営まれました。

 その中で特筆されるのは「自分が興した会社の作業服を着せたい」という家族の願いが実現したことです。家族とLECのスタッフに葬儀社の方も手を貸して、皆で寝間着から社名入りの作業服に着せ替えさせていただきました。作業服を着た故人は凛々しくいまにも起き出して陣頭指揮をされそうでした。

 仏葬は長く伝わった儀式です。形骸化したといわれるなかでも、花祭壇、好きだった曲の献奏など少しずつ変化してきています。
 自分らしい葬儀を営むには、元気なうちに周りの皆に「こんな葬儀をしたい」と理解してもらっておく必要があるようです。

 いろいろと問題が出てきた墓についても、同じ事が言えるように思います。
 忌み事と思わず早めに情報を得て考えをまとめておくことをおすすめします。

一人きりでも大丈夫です

 Aさんは県外に一人住まいをしていました。Aさんが自分で何もできなくなったので、兄弟達の中から長兄が成年後見人になりました。Aさんの最期を看とると県内の兄弟達は遺体を引き取り、親族だけの葬儀を行いました。

 加療中に病院でキリスト教の洗礼を受けたAさんの葬儀はカソリックで行われました。
 柩に納められ寝台車で長兄の家に着いた故人は懐かしい家で一夜を過ごしました。翌日神父が「死者の祈り」のためにこの家を訪れ、更にその翌日家での通夜が行われました。

 通夜には天井にとどく大蝋燭が点され、柩の周りには花籠に盛られた花が、柩の上には白いカーネーションの十字架がおかれました。信者である次兄の仲間の聖歌が、自宅の小さなオルガンに合わせて使者を送りました。

 葬儀は教会でした。祭壇には花が飾られ、祭壇の下に置かれた柩をいくつかの花籠が囲みました。神父が聖書の一節を唱え、ときに参列者が唱和しました。オルガンにのった聖歌が高い天井に吸い込まれていきました。

 神父をはじめに参列者が柩を巡って白い花を故人の柩に納めました。シンプルでしたが、しめやかで厳かな葬儀でした。
 兄弟達や身寄りがない方にはLECが代わりをいたします。必要があれば公正証書によりきちんとするべきことを契約します。

 LECでは、一人でも安心して逝けるようスタッフがサポートしています。



スペース アデュー(別れの空間)見学記
2003年6月14日
河野啓子
 エンバーミング(消毒、防腐処置、生前のイメージ保護ケア、リメイク)をすることにより、心ゆくまで納得のできるお別れの時間と、清潔で安全な場所を提供するために造られた、エンバーミング施設を併設した宿泊施設です。

 JR鶯谷駅から歩いて8分、特に特徴のないビルの1階半分がエントランス、残る半分がガレージとして使われていました。

3階3階アメリカンスタイルの広い部屋

 案内された4階は「えーっ!!」「すごーいっ!!」「なにこれ!!」と思わず口から出てしまうほどゴージャスな2部屋。1部屋は飛騨の民芸調の重厚な造り、もう1部屋は数寄屋風の和室。一歩部屋に入った瞬間、都会の喧騒から解き放たれ落ち着きと癒しを感じる空間になっていました。

 21世紀は心の時代、個性の時代といわれます。これまでの風習にとらわれず、故人との別れの時間を静かに心ゆくまで過ごすにふさわしい場所として、思い出と共に大きな満足感を心に刻むことができると思いました。3階はアメリカンスタイル、5階はアジア風にとそれぞれ趣向を凝らした造りです。皆さまにも是非見ていただきたいと思いました。後日見学会を計画します。ぜひご参加ください。



エンバーミングとは?

  1. 防腐処置(固定)人が死亡すると、細胞のアポトーシス(自滅)が始まる。エンバーミングは、体の各部位に固定液(ホルムアルデヒドなど)を注入し、細胞のアトポーシスを阻害する。
  2. 感染症の予防 ホルムアルデヒド溶液は、強い殺菌作用があり、ほとんど全ての細菌・原虫・真菌(病気のもとになるカビ)を殺し、細胞のなかのウイルスを死滅させる。
  3. <修復 エンバーミングの一つとして修復があり、部分欠損した遺体などを生前の面影に近づける。
  4. 海外搬送 海外に遺体を搬送する場合は、国際基準による処理をする。証明書の添付が義務づけられている国もある。
 以上は埼玉葬祭業協同組合が行った「感染症予防講習会」(同組合関係団体他各消防署、消防組合などの参加)のテキストからの抜粋です。

 日本でのエンバーミングの数はまだ多くはありませんが、諸外国ではたいへん多数の処理実績があります。ちなみにアメリカ北部では90%、ヨーロッパでも北の方で90%、アジアではシンガポールで70%など。日本でエンバーミンクが進んだのは阪神大震災のときだときいています。

 エンバーミングは前述のような目的で行われるばかりではなく、ビューイング(別れのときに元気だった日の姿で会いたいなど)や、少しでも長く一緒に過ごしたいなど、個人の希望を満たすためにも有効です。

 処置には15万〜18万円くらいかかるようです。エンバーミングによって葬儀の形も、形式を重んじたこれまでのものから、故人を中心にしたものへと変わっていくのではないかと予想されます。

 東京谷中に出来た「スペース アデュー」は、エンバーミングされた故人と、家族や近しい人が周囲のしがらみや、雑音から離れ、心ゆくまで別れをするための空間です。古くから仏具の卸業をしていた京都の老舗が、先進的に設けたもので、エンバーミング施設も同建物内にあります。


編集後記
 去年、今年と季節の様がこれまでとは違うように思います。地球もあまりにも多い人間の営みにネをあげているのでしょうか。人間の脳は「快楽」を求めて止まないのだそうで、その故に困難な研究や新しい発見の努力が惜しみなく続けられ、今日の繁栄につながっているのだということですが…。そろそろ私たち非力な一般市民も「快楽」の方向を自分の足許の地球の100年後にむけ、自然回復のため自ら行動しなければならないのだと思うこの頃です。


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